コピー~ 【吹田】AIや最新技術で焼肉業界に新風!「大同門」の挑戦とは

コピー~ 【吹田】AIや最新技術で焼肉業界に新風!「大同門」の挑戦とは

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「焼肉 大同門」は、1968年に梅田新道に1号店オープン以降、タレで味つけしたお肉を目の前で焼く「焼肉」スタイルや、幕の内弁当のスタイルで焼肉を手軽に食べられる「焼肉定食」を生み出し、焼肉業界をリードしてきました。

民事再生を経て、IT企業の経営者から、創業家の長女として家業を買い戻したフォーリー淳子さんに、これから目指す焼肉、大同門の姿を聞きました。

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▲本社玄関前で。「大同門のロゴは、昔は長方形だったのですが、テレビCMの際、画面に合わせてこの形になったんですよ」とフォーリーさん

─ IT業界から飲食業へと、異なる業界への転身ですね。

IT業界では物事がどんどん変わっていきます。一方、創業から50年がたった大同門は、これまでのやり方を踏襲するのは得意ですが、新しいものを作る破天荒さがないように思いました。今、新しいものを作っていこうとしているところです。

─ その新しいものの1つが、昨年11月に発表された「大同門SDGsプロジェクト」。2025年の大阪・関西万博までに、3つの目標を設定されました。

1番目の目標が「最高品質の大阪焼肉を世界へ」。フォーリーさんが考える”最高品質の大阪焼肉”とは?

「焼肉は料理である」というのが、私の考えです。熟成やマリネ(タレをもみ込むこと)、焼き方で味が変わる料理です。タレをもみ込んだ肉を焼くと、食材に含まれているタンパク質と糖が熱によってメイラード反応を起こし、おいしい香りを生み出します。そして、つけダレにつけていただきます。このマリネ、焼く、つけダレの3つが融合して、おいしい味になるのが、大阪焼肉の根底にあるものだと思います。

<大同門SDGsプロジェクト>
1.最高品質の大阪焼肉を世界へ
2.レストランの食品ロスをゼロに
3.焼肉サイエンス教育の実現

─ 取材前に、本社ビルにある大同門江坂店でランチをしました。十分タレに漬かった熟成カルビは、お肉の味がしっかりして、脂身も甘かったです。

生肉をタレにもみ込むときは、手もみするのですが、上手な人がすると、肉がもみダレを全部吸うんですよ。また、当社では、肉をいつ切るかに神経を使っています。肉の水分量でおいしさが変わりますから。こういった目に見えない技が、焼肉をおいしくします。

◆冷凍技術で美味と食品ロス削減に挑む
─ そんな職人技を大切にしつつ、2018年には社内に「焼肉サイエンスラボ」を設置しました。

メニュー開発のほか、低温調理や冷凍など、さまざまな実験を行っています。1月からは新しい機械を導入して、冷凍の安定化や、さらにおいしくできないかといった、実験をスタートします。

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▲2018年の創業50周年を機にオフィスもリフレッシュ。開放的な空間の奥に、サイエンスラボがあります

実験によって、社員も”こんなものがあったんだ”と発見があったようです。今後は、刺激を受けた社員たちが、新しいテクノロジーや方法論を持ってきてくれたらと思います。

─ 昨今、牛の飼育による温室効果ガスがニュースで取り上げられています。

環境問題は避けて通れないと思っていますし、培養肉をはじめとする情報もこまめにチェックしています。ただ、牛肉は焼肉のメイン食材なので、外せません。そこで今、当社が目指すのは、肉の廃棄を無くすこと。SDGsプロジェクトでは「レストランの食品ロスをゼロに」という目標も掲げています。冷凍に注力するのもその一つ。肉質を変えない冷凍技術が確立できれば、食材管理ができ、食品ロスの削減、さらには取り扱う牛の数を減らすことにつながります。

3つめの目標「焼肉サイエンス教育の実現」は、いろいろアイデアがありますが、これから始動するところなので、具体的なことは話せません(笑)。社内外の幅広い世代で展開できれば。

─ IT業界にいたフォーリーさんならではの取り組みはありますか?

AI(人工知能)をマーケティングに生かせないかな、と。お客さまそれぞれに最適な接客や提案ができると、非常に価値があると思うんです。

◆おいしいもので新しい価値を提供したい
─ 本社があるのは、大阪メトロ・北急江坂駅のすぐ近くです。

以前の大同門がフランチャイズを始める際、その本部としてこのビルができました。周囲に農地が多かった当時と比べて、江坂も雰囲気は変わりましたね。ただ、新大阪まで2駅ですし、空港にも近くて便利。周囲に予備校があるので、昼間は学生や地元の人、会社員がいて、人口のミックス感がおもしろいと思います。

─ では、北摂で好きなところは?

太陽の塔ですね。大阪万博を覚えていますが、子どもながらに「こんなもの見たことない」という印象を受けました。すごい存在感があったのでしょうね。

─ リビング北摂では、「HOKUSETSUしあわせ2.0」を掲げています。フォーリーさんにとっての”しあわせ”とは?

ファミリーの仲がいいこと。好きな人たちと、おいしいしいものを食べているとき(笑)。あとは、新しいものをつくっていることが、しあわせです。今は、大同門でしか食べられないもの、これまでの社会にない価値を提供できることに、しあわせを感じます。その価値を通じて、お客さまや社会、コミュニティーに喜んでいただけたら、生きている意味がある。人生は短いですから。

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▲高級感ある創業時のメニュー。今も昔も焼肉はとっておきの日のごちそうです

大同門を買い戻したとき、以前の社員さんが戻ってきたいと言ってくれました。大同門への愛があるんですね。お客さまに話を聞いても、みなさん、大同門での思い出があります。初めての焼肉、運動会の後に連れてきてもらった焼肉…。その言葉は今でも聞きます。
みなさんの中にある”焼肉愛”を絶やさないように、大同門がその焼肉愛を演出できればと思っています。

<Profile>フォーリー淳子さん 大同門代表取締役社長。神戸女学院大学卒業後、大阪府知事付通訳として大阪府庁で勤務。退職後も通訳者として活躍。その後、英国IT企業の日本総代理店を設立(のちに営業権を売却)、1998年にAIを用いてマーケティングサービスを提供する「シルバーエッグ・テクノロジー」をパートナーであるトーマス・フォーリー氏と共に設立。民事再生のためファンドの手に渡った家業のレストランチェーン「大同門」を2010年に買い戻し、社長に就任。2015年に「シルバーエッグ・テクノロジー」専務取締役を退任。趣味は料理の本を見ること。血液型はO型。

大同門
吹田市豊津町9-22
https://www.daidomon.com/

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